CCPの2.4GHzハマーが持ち込まれました。症状は全く動かない、です。電波検出機の音を聞くとスティックの操作で音が変化したので、送信機は正常だと判断しました。たまたま同じような2.4GHzCCPのラジコンカーが修理に来ていて、修理は終わっていたので試しに操作してみました。すると正常にペアリングして動き出しました。車側の異状では無かったのです。
送信機のケースを開いて確認してみました。左レバーの最下げでペアリングなのですが、このレバーの回転中心棒の先にボリウムが付いています。このボリウムの動作不良で、レバー最下げの状態でうまく0Ωになっていないようなのです。ペアリングができなければ全く動きません。電波検出機のチェックで車側の故障だと思い込んで、車側を分解するところでした。そうなると悪いところがわからず、乗っている2.4GHz無線ユニットなどの不良と判断したかもしれません。
もし、こんなケースがあったらボリウムをショートしてみてペアリングができないかというテストをするといいと思います。今回の修理はボリウムに並列にショートスイッチを設けて逃げました。安価なタクトスイッチをケースに貼り付けてあります。(写真下)
電源を入れてレバーを操作する代わりにタクトスイッチをぽんと押せばペアリング完了です。一応前後には走りますし、スティックセンターで停止しますので遊ぶには問題ありません。
このボリウムの変化特性のグラフと、回路図を付けておきます。右側のスティックは内部に2個のタクトスイッチがあってこれまでのラジコンと同じです。左側はなぜボリウムか?この抵抗変化でプロポーショナル制御をしていて、前進−停止−後退で微調ができるようになっています。こんな特性のボリウムはたぶんジョイスティック用の部品でしょうが探しても見つかりませんでした。
re:CCP 2.4GHzラジコンハマ− 送信機故障 2019.12.7 Nさん 12/18(水) [編集]
なるほど、電源投入時の状態ですか、そのほうが順当に思いますね。確かにさわるなという記述がありますね。コントローラの裏にも注意書きがありましたが、小さい文字でいい加減に読んでいました。
しかしそういう意味合いなら納得できます。次回積極的に試してみます。
re:自動校正? 大泉茂幸さん 12/18(水) [編集]
つつじが丘おもちゃ病院の大泉です。
「確たる証拠はない」ことは判りました。
メーカーの取説には「③コントローラーの前後進レバーを下に倒したあと、元の位置に戻します」との記述があり、この部分は太字で強調されています。しかし、その操作の時限については記述がありません。もし、「センター位置の認識はショートからの変化時間」で操作レバーのニュートラルを認識するのであれば、「本体の前輪が左右動作している間に前後進レバーをニュートラル位置に戻せ」のように速やかにニュートラル位置に戻させる注記があってしかるべきと思います。
「ペアリングに関する注意」に「コントローラーの電源スイッチをONにするとき、前後進レバーに触れないでください」と記述されています。ニュートラル位置の自動校正をやっているとすれば、こちらの方ではないかと思います。コントローラーは「電源がONされたときの前後進レバーの位置をニュートラル位置として自動校正している」というのであれば、その設計は納得できます。
re:CCP 2.4GHzラジコンハマ− 送信機故障 2019.12.7 Nさん 12/17(火) [編集]
大泉様ご無沙汰しています。
ニュートラルの検知をしているのでは無いかというのは、確たる証拠があったわけではありません。実はボリウムにショートスイッチを付けてテストしたときに、ペアリングがうまくいって前輪が左右に動いた後、スティックをどこにやっても後退したことが2度有りました。そのときの動作をあとで考えてもスティック位置がどこにあったか、どう操作していたのかも思い出せないのです。
後退だけですがスティックの全角度で速度は変化しました。その原因が何かを考えると、スティックのセンター位置の記憶の様なことをしていればそのような振る舞いがあるかもしれないと思い至ったのです。センター位置の認識はショートからの変化時間ではないかと。
しかし、ラジコンをお返しした後のことで、このへんはすべて憶測です。次の機会に是非テストしてみたいものです。
自動校正? 大泉茂幸さん 12/17(火) [編集]
つつじが丘おもちゃ病院の大泉です。お久しぶりです。
「次にセンターに戻したときの抵抗値をセンター値として定義している」とは、ニュートラル位置の自動校正が行われると言うことですか。
そうだとすると、「センターに戻した」ことをどうやって認識しているのでしょうかね。
re:CCP 2.4GHzラジコンハマ− 送信機故障 2019.12.7 田中輝男さん 12/17(火) [編集]
さっそくのご回答ありがとうございます。
スティックの動作角度もセンター±約30°と言うことですね。
ありがとうございました。
AliExpressに60°5kΩのボリウムを使ったジョイスティックユニットはあるようですが、同じサイズなのかはわかりませんでした。
re:CCP 2.4GHzラジコンハマ− 送信機故障 2019.12.7 D. Nさん 12/17(火) [編集]
コメントありがとうございます。この数値は誤差がいくらとかいうほどのたいしたものではありません。スティックの動作角度も含めて目測の域を出ませんので、ご承知ください。
スティックはセンタープラスマイナス約30度で動きます。ボリウムはそれに合わせた回転範囲のみ抵抗体が塗布されていて、それより以上、以下は金属粉で抵抗なしです。したがってグラフの傾斜部分がスティックの動作範囲とほぼ一致するということです。ただし、スティックに付いているボリウムとの接続部分はマイナスドライバのような形状で、かなりの遊びがあります。スティックの下げで、ペアリング。次にセンターに戻したときの抵抗値をセンター値として定義していると思われます。
re:CCP 2.4GHzラジコンハマ− 送信機故障 2019.12.7 田中輝男さん 12/17(火) [編集]
*ボリウムの変化特性のグラフで教えてください。
оスティックは60°以下や120°以上動かせるが、抵抗値の変化は60°から120°の範囲であると言うことでしょうか?
・たとへば上側120°の位置(センターから上に30°)でフル前進だがスティックはそれ以上あげられるということでしょうか?
おもちゃ修理に欠かせないのが接着剤。隙間を埋める充填として使える2液性のエポキシ樹脂接着剤やホットメルト。塩ビ、ABS専用のもの。そして瞬間接着剤。
瞬間接着剤にもいろいろありますが、以前どこかのおもちゃ病院のHPで拝見して高性能らしいということで、私も使い始めたのがLOCTITE401。最もさらさらのタイプで細い隙間に簡単に入ります。ほんとに高機能で、他の接着剤で付きにくいものでもかなり接着可能です。
最近使い始めたのがこの401のジェルタイプで454という製品です。これも高性能ですが、硬化がそれほど早くないので扱いが容易です。なにより、一回使って次回使おうと思ったら全部固まっていたという状況がかなりましのようです。これもなかなかよくくっつきます。
401は通常3g 3個入りの袋を買っています。袋には封を切った1個と乾燥剤を入れて持ち運んでいます。454もそうしたいのですが、紙箱入りだったのでいまのところ乾燥剤は入れていません。
この454は中国から買いました。郵送料を入れても1000円ほど。本当は3g入りのを欲しいので454を買ったお店に問い合わせたのですが、扱っていないようなのです。国内ならば454も3g入りがありますが、3個入りで1500円以上します。
オルゴールの音が鳴るメリーゴーラウンド。クリスマス用のおもちゃ?です。音が鳴らないと言うことで送っていただきました。なるほどノイズだけで音が出ません。電源のOFF/ONも効果無し。
ところが、いろいろと回路をつついていると突如音が出だしました。音源はCOBが基板に乗っています。ここにつながっている410kΩ(赤矢印)が怪しい。テスト棒で触ると音が出なくなったり。何かの拍子にまた出たりと不安定です。そこで抵抗を別のものに変えてみました。しかし状況は変わりません。この抵抗で発振周波数を変えている(CR発振なのでしょう)ようで、500kくらいにすると極端に低い音で、テンポも下がります。
音が出る状態だとスイッチをOFF/ONしても正常にスタートします。しかし、音が出ない状態だと次も鳴らないのです。どうもこのあたりが原因かもしれない。
このオルゴールは8曲入りで順番に演奏されるのですが、スイッチを切ると次に入れた時にちゃんと次の曲になるのです。つまり前回の演奏データが残されているようなのです。そうなると外部ノイズによる不安定動作になったときも、その状態を記憶しているかもしれない。パワーオンリセットにできないかと考えました。
電源部の回路図を起こして見ると、スイッチを切っても常時COBに電源が供給されている部分があります。これがそうかもしれないと考え、下の回路図のように電源スイッチの位置を変えてみるとうまく働きました。ノイズを入れて音が出ない状態からでも、スイッチのOFF/ONでちゃんと鳴り出しました。しかし、演奏はかならずジングルベルからスタートします。
電池を抜いて放電させればとも思ったのですが、それでもうまくいかないこともあり、確実なこの方法を採用しました。
ところで、アンプのICですが型番を読むとTDA2822となっています。例の百均のボリウムアンプに使われていたアンプICです(緑矢印)。
ケースの裏側に電池のふたがあるのですが、そこにWarning:This is not a toy と書いてあります。おもちゃじゃ無い?
SILVER LITのヘリミッションSWATトラックと言います。現在はCCPから発売しているようです。赤外線で、トラックとヘリのリモコンができます。今回の症状はトラックのコントロールが全くできないと言うことでした。
トラックとヘリの切り替えはリモコン器の中央にあるスライドスイッチ2個の右側です。上にスライドするとヘリのコントロール、下だとトラックのコントロールになります。赤外線チェッカーでテストするとちゃんと信号音が聞こえます。しかし、下だとPOWERのLEDが点灯しないし、チェッカーにも音は聞こえず赤外線は出ていないようです。
3枚目の写真がコントローラの内部基板の裏面です。中央にある細かいピッチで2列10個並んだコネクター様のものは別基板にCOBの制御部を乗せています。この別基板は親の基板(ベークライト)と違ってガラスエポキシです。ヘリの制御ができることからこの部分は大丈夫と思われます。怪しいのは切り替えスイッチ回りです。
目視で怪しいと感じたのは赤矢印を付けたあたり。ハンダブリッジのようなものをみつけました。矢印の上下のポイントをテスターでチェックすると、スイッチのどのポジションでもONになりっぱなしです。半田ごてで溶かし直しました。するとすぐに正常に赤外線が出始めました。すべての制御ができます。修理完了です。
この基板の右側に縦長の黒い部品が見えます。これはスライド型の可変抵抗で、トラックの前後制御とヘリの上下(たぶん)だと思われます。ヘリは今回お持ちにならなかったのでテストはしていません。飛行する物は細かい制御が必要になるので、必然的に比例制御(プロポーショナリコントロール 略してプロポ)となっているのです。
ピーナッツクラブという会社のおもちゃで、プラレールとは方式が違います。動かないという事で持ち込まれましたが、中を開けるとモーターの配線が止めねじの隙間に挟まって切れていました。別の線をつけてあっさり修理完了。テストすると、プッシュスイッチオンで動くのですが数秒で止まります。最初は訳がわかりませんでしたが、車体の前の方に付いている制御基板に透明のLEDと黒いLEDの様な形をした物が平行して付いています。車台の穴を通して反射光を見ている様です。つまり赤外LEDと受光素子です。
これがわかれば簡単で、手で持たずに床にでも置いてやれば反射光を拾います。やってみると止まらずに動き続けます。ネットで検索するとこのメーカーの製品はレールに印刷したバーコードを読み取ってアナウンスしたり、駅で停車したりといろんな動きをするようです。電池は単4が3本です。
上の写真はカバーを開けたところ。下は赤外LEDと受光素子です。赤い矢印の先が受光素子と、車台の穴です。
TOMY JOUJOU という少し前のラジコン車です。ネットで調べても千葉県鎌ケ谷市のおもちゃ病院に修理記事が出てくるだけでした。今後もあまり出てこないでしょうが参考になるかもしれないので記事にしておきます。
動かないと言うことで送信機をテストすると左折の操作以外は変調音がそれぞれ変わっていて問題なさそうです。左折操作は電波が出ていないので、まずこれは修理対象。
本体は後方に透明部分があって中のギアが見えます。上部に付いている緑のレバーを操作して、OFF、低速、高速と切り替えができるようです。カムを使ったギアのスライドで、このあたりはプラレールの設計と似ています。ケースを外すと、カムでキックされるスイッチ接点がありますが、カムとは5mmほど離れていて全く駆動されない状態。どうも何か部品が外れたのかもしれません、木片を切って接点に貼り付け、カムの力が伝わるようにしました。すると電源が入って、送信機を操作すると動きます。ラジコン部分は正常のようです。
ところが、カムで左右にスライドするギアがの一部が空回りしています(写真4)。矢印の部分で割れているのが見えます。ちょうどいい交換部品がないので、ギアの横部分をワイヤで締めて、ロックタイト401で固定しました。高速側の大きいギアも割れかけていますが、まだ持ちそうなのでこれはそのままとしました。
組み立てるのに苦労しました。写真5のレバーのギアと、その相手側のギアが決まった位置でないとうまくはまらないように特殊な形状になっています。何回やってもうまくはまらず、レバーを動かすとギアが噛んでしまいます。じっくり見直して、これかと思ったのがケースの横に開いた窓です(写真7)。ケースをはめるときにこの窓から見ながらギアが下のギアにうまくはまるように緑のレバーを調節すればあっけなく成功します。
さて、この周辺のギアですが、おもしろい点が2つ。一つ目は最下部の緑のケースに黄色のギア。これがよく見ると丸みを帯びています(写真6)。車軸の上下があってもギアごとずれるのです。動画をつけておきますのでご覧ください。さらにこの緑のケースは差動ギア(いわゆるデフ)なのです。右折左折はきわめてスムーズです。こんな凝った作りは初めて見ました。透明にして見せたくなるわけです。
基板のラジコン用デコーダはRCR101Pという資料が入手できないやつです。
はじめてえいご3台目です。今回も電源が入らないと言うことで修理にお送りいただきました。まず見るのが、C35というコンデンサ。外れてしまっています(上の写真の矢印)。ケースの中にも残っていませんでした。正常な基板は下の写真です。
上の写真は正常な基板と、コンデンサが外れた今回の基板の拡大です。これを見ると実にきれいに外れていて、どうもコンデンサ側のハンダ流れがうまくいってなかったようです。1台目の修理の時のコンデンサ不良というのも同じで単にハンダ不良だったかもしれません。目視ではわかりません。
前と同じように4.7μのタンタルコンデンサを取り付けて、動作確認するとちゃんと動きました。
SEGA HomeStar というプラネタリウムです。電源が入らないという症状で持ち込まれました。前担当者が液漏れした電解コンデンサを発見し交換したが症状が改善しないとして、こちらに。
拡大鏡で詳細にチェックしたところ、電源と思われる半導体のパッケージ中心付近に小さな穴が空いているのが見つかりました。チップが破裂した可能性があります。RT9161Aと表記されています。3.3Vの低ドロップアウトのシリーズレギュレータです。手持ちのBA033というよく似た性能のと交換してみると電源横のLEDが点滅し始めました。その隣には2SJ439が付いていて、照明用LEDの制御になっています。これも動作がおかしいので交換しました。このFETは低GS間電圧差で動作するタイプで、ちょうどいいのがなく、Hブリッジによく使うTPC8406というPNチャンネルが入ったFETモジュールのPチャンネル部だけを使いました。
交換後は照明が点灯しますが、投影像を回転させるモーターや、彗星を光らせる機能など、押しボタンが3個あってセットできるはずですが反応しません。COBの制御IC中の機能として、タイマ(3時間)は正常なのですが押しボタンの機能だけがだめです。
オーナーさんと相談して、電源を入れたら映像は回りっぱなしで、逆転はなし、時間選択できるタイマーも無し。彗星機能も無しということで、最も簡易な修理コースとなりました。彗星機能と言っても画面の一部にぼーっと太い光が移動する程度ですし、これを駆動するゴムベルトが失われていて、新たに入手するには時間が足りないので、無くするという選択肢を提案した次第です。
今回の故障ではCOBの制御部がおかしいのは確実なのですが、一部の機能は働いているという状態でした。電源用のレギュレータに穴が空いていたと言うことから、何らかの電気的ショックがあった可能性もありますが、そこまでの解明は無理です。
この機種はネットを検索しても記事が出てこなかったので、修理報告と電源部の回路の一部を載せておきます。モーターの制御はHブリッジで左右対称なのですが、逆転はしないと言うことにしたので、片側だけの回路図です。逆の方はトランジスタのベース抵抗を外して動作を殺しています。Q3は無くてもいいのですが、これも含めてモーターの回転速度を決めていると思い、残しました。
ちょっと前にお預かりしNIKKOGTR R35 27MHzのラジコンカー。原因は電池の液漏れですが、最悪だったのは電池の極板が直接基板にハンダ付けされていて、漏れた液が基板にどんどん入り込んでいた事です。基板の内部から腐食していて、青いソルダレジストの下からふくらんでいました。アルコールで清掃すると、レジストがぼろぼろと剥がれ、下の銅箔も各所で薄くなったり切れたりしています。
簡単に判るところは補修して通電してみると、受信初段の超再生が動いていませんでした。これはアンテナにオシロをつなぐとすぐに判ります。超再生回路への電源供給は3Vほどあるはずなのですが、全くありません。安定化のツエナーダイオードが短絡していました。交換して電源を供給するとアンテナからクエンチングの状況が確認できました。
送信機は正常だったようで操舵輪は動き始めました。しかし前後進は反応なし。Hブリッジがだめなようです。回路を追いかけプリントパターンの途切れを発見する度にバイパス配線。数カ所を補修すると前後のモーターも動きました。
一応修理は完了ですが、これだけプリント基板に電解液がしみこんでいるとさらなる腐食が進んで今後も配線切れとなる可能性はあります。
今回ちょっとおもしろかったのは電源スイッチです。最後の写真2枚がスイッチのレバーと、その内部です(矢印)。レバーをOFF位置にすると、電池ケースの+極から棒が出て来て電池を押します。すると、電池が回路から切り離されるというしかけです。
今回は反省の話です。動かないと持ち込まれたラジコンハマー。受付でまずは送信機の確認、40MHZです。チェッカーで受信すると、制御の音が聞こえます、問題なし。次は車本体、裏蓋を開けて電池をチェックします。単3が3本。一瞬?と思いましたがまあチェック。電圧はそこそこあります、しかし動かない。時間がかかりそうなので、お預かりしました。
自宅で車体外殻を外して、内部の回路部分を露出させました。CCPのハマーなので見たことのある基板です。送信機を操作しながら各部の電圧変化をチェックすると、モーターにかかる電圧がやたら低いので動かないようです。操舵の方は、モーターの音が少し聞こえます。
HブリッジのFETまでは信号が来ています。これはモータードライブのFETが故障かと疑いました。しかしモーターを外すとFETの電圧も正常です。電源ラインの抵抗が大きくなっているかもと錆などを疑いました。そこで、バッテリーケースの配線を追いかけてケースが外れることが判明。
外したバッテリーケースが下の写真です。ここで初めてケースの裏にも電池があることに気づきました(写真右)。つまり電池は6本だったのです。チェックすると電池3本とも完全に空っぽ。1本など逆電圧が発生しています。後ろから無理に電流を流すとこうなります。
さっそく正常な電池3本を入れると、あっさり動作しました。故障では無く、原因で最多の電池切れだったという結論です。表から見える3本だけまともだったので、オーナーさんも3本仕様と勘違いなさったようです。第一印象の「3本?」という疑問をもっと大事にすべきでした。反省です。
ゲーム機です。ゲームロボ50 という名称で、顔のようなデザインになっています。症状は右下の 9 が点灯しない。左上にある数字2桁表示のうち、右側が表示しないというもの。
ケースを開いて基板を見ました。表示用のトランジスタが壊れているかと思って基板を眺めると、7セグメントLEDの裏にあるトランジスタのベースにつながっている抵抗が無い(写真下)。隣の抵抗には102と有りますので、1kΩ。トランジスタは2TYなので、たぶん8550(PNP)でしょう。そういえば、ゲーム機を落としたとか言ってました。それにしてもそんなショックでチップのハンダが外れるというのはなんでしょうか。
手持ちの1kΩを取り付けるとあっさり点灯しました。
もう一点は数字の9の下にある緑のLED、これはどうもLEDそのものの不良の様です。チップ型のLEDは手持ちが無い。泥縄で隣国に発注しました。1608サイズのチップLED5色×20個で送料込み1米ドル、1個1円ちょっとです。でも2週間かかります。
このサイズ(抵抗も同じ)はほんとに小さいので、顕微鏡下での半田付けです。固定するピンセットの先がほんの少し外向きに曲がっていたようで、挟むとすぐにチップがぱちんと外れて飛んでいきます。2個飛ばしてやっと先端の曲がりに気づきました。飛ばしてしまったのは行方不明です。やっと半田付けしたらきれいに光りました。修理完了です、うれしいことに飛んでいったチップLED2個もその後周辺から見つかりました。
(上の基板写真で丸い枠がない方は修理完了後に撮影した物で、1kΩが付いた状態です。)
re:ゲームロボ50 2018.9.8 Nさん 3/24(火) [編集]
N.T様
コメントありがとうございます。
そうでしたか、すばらしいです。治るとうれしいですよね。
お一人にでも役立てば掲載した意味があるという物です。
しかし、やはり弱いところは同じなんですね。
re:ゲームロボ50 2018.9.8 N.Tさん 3/24(火) [編集]
子供が昔遊んでいた物が片付けの際に出てきまして、電池を入れてみると記事と同じように右の数字が表示されない状態でした。分解すると原因も全く同じで、上側のチップ抵抗がなくなっていました。記事を参考に手持ちの廃基盤から目をしょぼしょぼさせながら移植したところ無事に修理できました。こちらの記事のおかげでまた遊べます。ありがとうございました。
ポプラ社の どうようクラシック名曲ピアノ絵本。開くと鍵盤の横幅が広くなります。まったく音が鳴らないと言うお話しです。まあ、クロックが発振していないかもと、中を開けてみますと昔の時計用みたいな円筒型の水晶がありました。これを外して、手持ちの10MHzを付けると音が鳴ります。クロックの発振不良でした。
しかし、周波数が判らない。お預かりして他のおもちゃ病院の記事を検索すると見つかりました。茨城・県西おもちゃ病院の8年前の記事です。ここの写真にくっきりと周波数が出ています。16.384MHzです。手持ちがないので、他の周波数で代替して動作確認に入りますと、どうも動きがおかしい。動作したり、しなかったりと不安定なのです。オシロで観測すると、クロックが発振したりしなかったりという状況が見えました。
さらに記事を検索すると、類似した記事がまたもや上記おもちゃ病院のブログにありました。今度は4年前のファンファンキーボードの記事です。クロック発振が不安定なので、外部発振器から注入したら安定したと言う内容です。10MHzなら発振器がありますので、入れて見るとなるほど動く。
ということで、方針は決まりました。しかし部品がないので、中国サイトを調べるとSMDの発振器で16.384MHzが5個$5弱で出ています。オーナーさんに了解を得て、発注。2週間で届きました。下の写真が基板に発振器を裏返して取り付けた写真です。その下は発振器の表側の写真です。5mm×7mmというサイズです。
ところが、めでたしとはなりませんでした。動作しないキーがいくつかあります。やむなく回路を追いかけてみますと、配線は切れていないがICが反応していないのです。面倒ですが、回路図を起こしました。
すると、縦と横のマトリクスで構成された内の3本が動作していないことが判りました。マトリクスは8×8の構成で、そこにダイオードとスイッチがあって54種類の動作を検出します。回路図と、キーの構成表は別に掲載します。このうちの3本に関係するスイッチが合計15動作していません。子基板までは配線切れが無いことを確認しました。あとは子基板の上の配線でICを覆う樹脂までが正常かどうかです。
下の写真は顕微鏡で基板を確認しているところで、赤矢印が問題の配線の1本です。ところが、3本とも導通は正常で、樹脂の内部で異常が起きている可能性が高いことが判りました。鍵盤は11個がだめなので演奏は無理です。オーナーさんは鍵盤より搭載されたメロディを使えればいいということで、このまま進め、修理完了としました。
CCPのラジコン車で、2.4GHzタイプです。前進しないという症状から、その後電源ON後のペアリングもできなくなったということです。とりあえずチェッカーで送信機の電波は確認できました。受信側ということで、開いてみると、防水のはずの本体内部にかなり水が溜まっていて、そのせいで基板が見事に錆びています。2枚目の写真で左上部の子基板が無線とデコーダーなどが入ったモジュールです。親基板との接続部が錆で覆われています。親基板にはモータードライブのHブリッジが乗っているだけです。
よく見ると下部中央のHブリッジ(赤矢印)が割れています。周辺の錆やゴミを清掃して無線基板を外して見ました。なんとかこの辺は大丈夫そうなので、Hブリッジの部品の手持ちもないので入院としてお預かりしました。
帰宅後ICを外して拡大鏡で確認するとMT4607というPNチャンネルMOSFETということがわかり、手持ちの中から東芝のTPC8406で代替することにしました。
錆を落として無線基板を付け直した状態で、テストすると問題なくペアリングと前輪の操作ができました。後輪用のHブリッジを取り付け、テストすると正常に電圧が出たのでモーターの配線も取り付けて修理完了です。
故障の原因は錆の部分で短絡し、Hブリッジに異常な制御電圧がかかったため、FETに大きな電流が流れてしまったと言うことかもしれません。前に扱った事例ではここから火を噴いて、ケースや基板まで焦げてしまったというのがありました。(2017.1.14)
この手のラジコン車はつい、水の中とか泥の中を走らせてしまいがちなのでしょう。いい加減な防水は、入った水が乾燥すること無く基板など金属部分を腐食するという結果になることを、お返しするときに説明します。
おしえてトーマスという知育おもちゃですが、音が出なくなったと言うことで持ち込まれました。分解に手間取りましたが、メンブレンスイッチを外して内部を露出しました。
まず、スピーカーの点検は、問題なくOK。電源部分はバッテリケースにも錆は無く、ケーブルも異状なしで基板までちゃんと供給されています。簡単な基板で、COBと、水晶、トランジスタ1個という内容です。トランジスタの故障かと思いましたが、これもOK。トランジスタはスピーカーのドライブ用でした。スイッチング用としての使い方で、おそらくPWMで音を出しているのではないかと予想します。
メンブレンスイッチは2枚、したがってキーもたくさんあります。電源ON/OFFもこれに含まれています。電池を入れた状態で水晶の横にあるテストポイントをチェックすると、電源スイッチを押していない状態でも正弦波が見え、発振が確認できます。周波数は4MHzで水晶の表示と符合しています。しかし、メンブレンスイッチのスキャンをするはずの信号がどこにも出ていないのです。親切な基板で、スイッチとの接続ポイントが総てチェックポイントとして基板に出ています。
いろいろとやってみました。外部電源で3Vを中心に±1V程度変動させて見ると、少し低い電圧だと電源スイッチを入れていないのに発振が確認できます。3Vちょうどだと発振はしていません。電流も消費しておらず、電源コントロールのメンブレンスイッチに3Vが来ています。スイッチの両端子を軽くショートさせると水晶が発振し始めました。ここまでは正常に見えます。ところが、この段階でも音声回路には信号は出ないし、スイッチの各チェックポイントはグランドレベルの電圧となってなんの信号も出て来ません。リセットも効果無しでした。
千葉県鎌ヶ谷市のおもちゃドクターのブログに記事が出ていたのでお聞きしたところ、早速お返事を頂きました。しかしだいぶ前の事例であり、記録も残っていなかったということでした。残念ですが今回は修理不可でお返しします。
大泉様 おお、そうですね。これはうっかりしていました。早速実験です。以下Vfの実測値です。
OSI5LA3131A(940nm) 1.179V
OSI3CA3131A(850nm) 1.437V
ペンに付いていたLED 1.408V
LEDには定電流電源で20mAを加えています。Vfは電流値でけっこう変化しますが、カタログみたいに大電流を加えるのはいやなので少なくしています。上記型名のメーカー資料(OptoSupply)では、OSI5LAが100mAで1.6V、OSI3CAが50mAで1.6Vとなっています。すごいですね、前者のは絶対最大電流が100mAとなっていて、そのときの電圧とか、発光波長などが資料として掲載されています。
さらに調べていて、秋月のページにおもしろいことが書いてあるのに気づきました。850nmのLEDは可視スペクトラムを含むので、暗いところで見れば赤く光って見えると。OSI3CAのは赤く見えます。ペンのも試してみるとわずかに見えました。Vfと見え方、この2点の特徴から間違いなく850nmのLEDで良いと言うことが判明しました。ただし、ペン装着状態では点灯時間がごく短いパルスなので、暗闇でも肉眼では見えません。
アンパンマンことば図鑑のシリーズで動物図鑑。このタイプのペンを見るのは初めてなので記録を残しておきます。
症状はオープニングメッセージは出るが、絵本を読み取れないというもの。先端をデジカメで観察すると、2個のLEDの内1個が光っていない。光らない原因はまだわかりませんが、読み取らない原因はおそらくこれでしょう。
持ち帰って調べると駆動部は正常でした。LED自体の故障です。手持ちの赤外LEDは5mmφばかりで、ここに使われている3mmφのはありません。和歌山おもちゃ病院のDr.がついでがあるからと日本橋で買ってきてくれ、郵送してくれました。送って下さったのは850nm、940nmという2種類の波長のLEDです。
さて、どちらを使うべきか。肉眼では見えないので、頼りはデジカメ画像です。まず、20mAほど流して両方のLEDをデジカメで見てみました。940nmの方はかなり暗く、850nmの方は割合はっきり見えます。そこで、短波長の方を取り付けて見ました。カメラで確認すると元から付いていた正常な方のLEDとよく似た見え方です。(写真下 左側)。テストすると順調に読み取ります。せっかく送って下さったので、940nmの方でもテストしてみました。デジカメでの見え方は非常に暗いですが光っていることは確認できます(写真下 右側)。読み取りテストの結果はダメでした。シリーズの他のタイプでは片側LEDでも結構読み取るケースが多かったのですが、このタイプはダメの様で、2個で照明しないと読み取りません。センサーの特性などもあるのでしょう。ということで、850nmのLEDを付け直して修理完了としました。
先端の読み取りセンサーは他のシリーズのとは違って、黒いモジュールで固めた構造では無く、保護部を外すとLED部が露出しています。また、10ピンのコネクタでつながっていて、抜き差しができます。センサーのピン結を載せて置きます。
re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 2018.6.9 大泉茂幸さん 6/23(土) [編集]
つつじが丘おもちゃ病院 大泉です。
LEDの波長はVfを測れば判別できます。
850nmは1.6V、940nmは1.35Vが標準値です。
正常だった方のVfは何Vでしたか。
re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 2018.6.9 Nさん 6/22(金) [編集]
そうですね。おそらくイメージプロセッサと同じくSONIX製かと思ってホームページを見ましたがこういう形のはありませんでした。他の形のでもセンサーの波長に対する感度特性などは見当たらず、どんな照明が最適なのかはよくわかりません。ひとかたまりになっていて、修理で別物のパーツを当てるというような事態は想定されていないでしょうから。
re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 2018.6.9 田中さん 6/22(金) [編集]
こんにちは。
LEDの型式情報と放射角のアドバイスありがとうございます。
短波長のみOKなのはイメージセンサの特性によるものかと推測しました。
今後の活動に活用させていただきます。
ありがとうございました。
re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 2018.6.9 Nさん 6/22(金) [編集]
投稿ありがとうございます
LEDの型名は次の通りです
OSI3CA3131A 850nm 30°
OSI5LA3131A 940nm 30°
大きさは3mmφです。波長さえ同じなら他のものもOKかと予想します。ただし、放射角は余り広くない方が良いと思います。
re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 2018.6.9 田中さん 6/22(金) [編集]
はじめまして。
おもちゃ修理の勉強中です。
赤外線LEDの両方の型式が分かれば教えていただけないでしょうか。
よろしくお願いします。
re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 2018.6.9 Nさん 6/21(木) [編集]
SN9P701FG-303となっています。
48ピンです。ネットでデーターシートが見つかります。
re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 2018.6.9 大泉茂幸さん 6/21(木) [編集]
つつじが丘おもちゃ病院 大泉です。
基板画像ではイメージプロセッサは48ピンのように見えますが、データシートが公開されているものだと有難いです。型番を教えて下さい。
特にキャラクターの名前の付いていないキーボードです。全然音が出ないということで持ち込まれました。当初目視では特に異状が見つけられず、持ち帰って原因を調べることにしました。基板に電源が供給されていません。電池からの配線は良いみたいです。このキーボードは基板がたくさんに分かれていて、フラットケーブルで接続されています。電源基板まではOKなのですが、次のメイン基板に来ていません。
ルーペで詳しく観察するとプリントパターンにくすんだ部分がありました(赤矢印の先)。保護の青い塗料をカッターで剥がしてみると、パターンが腐食されて切れていました。保護の青い塗料の下なので簡単な目視では見つかりません。これを別線で接続すると、ちゃんと音が出ました。
しかし、キーボードのたくさんあるボタンの内、水色の左側の3個が動作しません。オシロで観察すると信号が来ていない部分があります。疑わしいパターンをルーペで追うと、またくすんだ部分がありました。写真下の赤矢印の先がそうです。やはり腐食によるパターン切れです。製造工程がいい加減なのがよくわかります。これも塗料を剥がして接続し直すとこんどは全部うまくいきました。
ビルドドライバー2例目です。この機種は検出スイッチが弱点のようです。今回もボトルを検出しないという症状で、スイッチを疑いました。前回同様テスターでチェックしたところ接点が導通していませんでした。前回はスイッチ自体を基板から外して分解しましたが、構造が判ったので、今回は分解せず、レバーをラジオペンチで少し引っ張って(下の写真の赤矢印方向)、レバーを外に広げて内部を見えるようにしました。
やはり内部の電極が真っ黒です。電極は2つあり、レバーを押すとこれが導通するしかけです。黒いのはおそらくゴミと油で固化しているのでしょう、カーボンでは無いでしょうが詳細はわかりません。そのままアルコールをかけても流れてくれません。極細のカッター刃を使って削る感じで黒いゴミを取ります。その後アルコールで流せばできあがり。
レバーを指でそっと押し込んで戻します。テスターで導通テストをすると良好です。こうしたテストの時はテスターの音響(ブザー)テストが便利です。針に目をやる必要が無く、回路の必要部分を注視できます。また、不完全な導通では、音の鳴り具合で感じがよくつかめます。
今回はスイッチ6個の内5個が汚れて導通していませんでした。この清掃で全て導通が良好となり、組み立ててテストするとボトルをちゃんと検出しました。
今回は半田ごては必要無しでした。
ところで、このスイッチは当初「リミットスイッチ」という名称かと思いましたが、どうやら「検出スイッチ」とか「ディテクタスイッチ」と呼ぶようです。秋月やaliexにも似たようなのが売っています。どんぴしゃは見つかっていません。
回路図は2018.2.25の報告を御参照下さい
ミニカーを6台、上に運ぶエレベーター。回転して1台ずつ積み込み、上に上がったら回転して降ろし、エレベーターはまた下に降りるという動作をします。回転はするが、上下の動作をしないということで持ち込まれました。動かして見せて頂くとその通りの動きです。
分解しても特に目立つ故障箇所がないので、時間がかかりそうと考え、お預かりしました。持ち帰って詳細な点検の結果、原因は電池の容量不足ということが判りました。初歩的な点検ミスでした。動作させると確かに回転はするのですが、なぜ上下の動作をしないのか、これはオシロで電源電圧を観測してすぐに判りました。上下動作のモーターを起動すると負荷で電圧が短時間ですががっくり落ちています。その時点でコントローラがリセットしてしまっていたのです。
電池を調べると3本の単2電池の内、1本が古くなって起電力が落ちています。回転用のモーターはRE130タイプ、上下用はRE140タイプで、起動時の負荷電流がかなり大きくなっているようなのです。
回路図を起こしてみました。コントローラとHブリッジドライバの制御側電源はR2 100Ωを経由して供給されています。モータードライバには電池から直接供給されています。このR2 100Ωと、100μFでローパスフィルタを構成しています。そこで、R2の前の電圧変化の影響をさらに抑えるために100μFに並列に470μFを設置したところ、この古い電池が混在していても上下動作を開始するようになりました。つまりリセットがかからなくなりました。
しかし、これは古い電池を使うための改造ではなく、あくまでノイズ等の影響を軽減するのが目的なので、古い電池の混在はまずいことをよく説明することにします。このままだと、早晩液漏れも考えられます。
持ち込まれる故障原因の最多が電池容量不足ということをまたもうっかり失念していました。
回転部分の駆動モーターは高速回転と低速回転をするようになっています。これはPWMで実現しています。用途不明なのが、両Hブリッジドライバの8番ピンからコントローラへ1KΩで接続していることと、回転部分の駆動用ドライバの入力ピン(2,3番)だけに入っている1kΩ。出力ピンのはもしかしたら実効電圧のフィードバック用かとも思いましたが、電源電圧を変えるとモーターの回転速度も変化するのでPWMで実効電圧の安定化をしてるようにも見えません。
旺文社が発売しているそうです。英語で遊ぼうプラネッツといいます。アンパンマンことばずかんと同じです。中身もほぼ同じ感じですが、造りは少し変わっています。基板が2枚に分かれており、音声発生部とイメージ処理部が別です。症状は電源を入れるとランプが光り、スタートメッセージが出るがそれ以後読み取りや電源断もできないということです。
電源スイッチはプッシュボタンで押す度にON/OFFとなるらしいのです。先端からは赤外線が出ておらず、イメージ処理部が疑われます。オシロで確認すると水晶が発振していません。よくあるリード線切れなら楽勝と、水晶を外してみると1本が根元から折れていました。HC-49Gという平たいリードが付いたパッケージです。さっそくHC-49Sの水晶を付けてみました。しかし、動作しません。オシロで確認すると電源投入後一瞬だけ発振しますが、すぐ止まっています。いろいろと別の水晶にもしてみましたが、ダメでした。
外部に水晶発振器を接続して強制的に注入しても応答無し。イメージ処理のIC(SN9P700ANG)の不良と判断しました。電源投入後すぐに発振が停止するという症状は他のおもちゃ病院ブログ(ドクターの独り言)でも報告されていて、SN9P700ANGの弱点なのかも知れません。このICはAliexでは扱っていないようで、検索してもヒットしません。アリババでは扱っていますが、我々は手出しできそうにありません。今回は修理不可でお返しします。
re:えいごであそぼPlanet ダメでした 2018.4.14 Nさん 5/23(水) [編集]
大泉様しばらくです。拝見しました、発振が止まるというのはそういう制御をしている可能性があるということですね。もし次回似た症状のがきたらそれを気にして点検してみます。ただ、点検を終わる前に念のためのハンダ溶かしはやってみたのですが効果無しでした。信号のやりとりまでは見ていませんでした。
re:えいごであそぼPlanet ダメでした 2018.4.14 大泉茂幸さん 5/23(水) [編集]
つつじが丘おもちゃ病院 大泉です。
久しぶりに覗いてみたら興味ある記事がアップされていて、コメント致します。
このおもちゃにはいつも難儀していますが、少しずつですが進展してはいます。
僕も同様の症状を診ました。電源オン直後はクロック発振するのですが、5秒ほどで停止します。探索の詳細は下記をご覧下さい。
http://tutujith.blog.fc2.com/blog-entry-233.html
パワーオンで動作を開始してから5秒以内にイメージセンサから応答が無いとイメージプロセッサは自らSleepしてしまう、と僕は推測しています。その5秒間にイメージセンサとの信号のやり取りをチェックすると動作状態が切り分けられると思います。上記の事例ではイメージセンサのSEN_SD1から信号が返って来ていませんでした。